携帯会社の値下げ合戦が始まって数年が経ち、いったん落ち着きを見せていました。しかし物価高騰の煽りを受け、少しずつ値上げの兆しも見え始めています。
家計の話をする際、「格安SIMにしたら安いよ。」と言われるけど、「格安SIMって何?」「3大キャリアって何?」「サブブランド?」って思いながら、考えることをやめてしまっている人も多いのではないでしょうか?
今回は、我が家の家計改善に取り組んだ際、固定費の削減を突き詰める中でインプットした知識をお伝えします。
そもそも、携帯料金の歴史

ひと昔前は、携帯電話の通信料金は1人あたり7,800円が当たり前でした。この頃は通信会社はいわゆる「2年しばり」があり、自由に乗り換えられる状況ではありませんでした。しかし2019年の電気通信事業法改正を機に、2年しばりがなくなり、格安SIM業界が盛んになり、通信料金がどんどん安くなっていきます。
4大キャリア・格安SIM・サブブランド・オンライン専用プランのちがい

現在、通信会社は大きく4つのカテゴリーに分かれます。
1つ目は、docomo・au・Softbank・楽天モバイルからなる4大キャリア。
2つ目は、docomo・au・Softbankから回線を借りている格安SIM。
3つ目は、docomo・auのサブブランドであるUQモバイル・Y!モバイル。
4つ目はdocomo・au・Softbankが展開するオンライン専用プラン。
各カテゴリーについて見ていきましょう。
通信大手3社+楽天 4大キャリア
docomo・au・Softbank・楽天モバイルの4大キャリアの特徴は、自前の電波を飛ばしているという点です。しかし、通信大手3社(docomo・au・Softbank)と楽天モバイルでは、少し状況が異なっているので、分けて説明します。
通信大手3社(docomo・au・Softbank)
自社の回線を飛ばし、安定した電波を受けられるとして、多くの人が利用しています。街中やショッピングモールにも店舗を構え、週末には様々なところへ出張販売していて、目に入る機会も多いのではないでしょうか。どこでも契約でき、安定している分、料金も高めに設定されています。
楽天モバイル
楽天モバイルが自前の回線を飛ばし、自社のモバイルサービスを開始したのは2020年頃です。はじめは設備投資に膨大な費用がかかり、SNS等では「無謀な挑戦では?」という意見も散見されましたが、わずか数年で契約数900万回線を超え、既存3社と比較できる規模にまで拡大しています。
2023年には、屋内でも電波が通りやすい「プラチナバンド」という周波数帯の電波を割り当てられ(これまでは既存3社のみ)、徐々に回線も安定しています。ただ、docomo・au・Softbankの安定性には、まだ並んでいないのが現状です。
楽天モバイルが誕生したことで、通信業界、とくに価格については、大変革を遂げました。政府による電気通信事業法改正も相まって、ここ数年の業界の台風の目になっています。
不安定、しかし安い 格安SIM
通信会社は、4大キャリア以外にも、たくさんの会社で契約できるようになりました。しかし、それらの会社は自前で回線を飛ばす基地局をもっておらず、大手キャリアから回線を借りることで、事業運営されています。
ただ大手キャリアは、回線を無制限に貸し出すと、自分のところの回線が混み合い顧客が離れてしまうため、通信が集中するお昼と夜はそれらを制限しています。そのため、格安SIM会社のほとんどは、お昼と夜の数時間は、通信速度が遅くなる傾向があります。
格安SIMは、会社によって販売形態は多種多様ですが、4大キャリアと違ってたくさんのショップを構えていません。会社によっては窓口がないところもあります。そのため、賃料や人件費がかかりづらいビジネスモデルです。
通信が不安定、固定費が抑えられる、などの理由で格安SIMの料金は大手キャリア(楽天を除く)よりだいぶ安くなります。一方オンラインでの契約が大多数なので、知識が必要になります。
回線安定 大手より安い ショップあり サブブランド
UQモバイル、Y!モバイルは知っている方も多いのではないでしょうか。テレビCMでもよく流れていましたね。それぞれの会社は、もともとは独自のサービスを提供していましたが、現在はau・Softbankのサブブランドとして、事業運営しています。
サブブランドの特徴は
①au・Softbankの回線をそのまま使えるため、24時間通信は安定している
②店舗が多く、オンライン契約が苦手な人でも契約しやすい
③au・Softbankより安く、格安SIMより高い
という点です。安心・手頃な価格を求める方には、良い選択肢になるかもしれません。
3大キャリアが展開 オンライン専用プラン
格安SIM業界が活発化される中、docomo・au・Softbankの大手3社が打ち出したオンライン専用プランがahamo・povo・LINEMOです。格安SIMの低価格帯を契約するユーザーに照準を定め、少ない収益でも取りこぼさないよう、2021年に大手3社がサービスを開始しました。
オンライン専用プランは、その名の通り、オンラインでしか契約できないプランです。どれくらいデータ量が必要か、写真を移行するにはどうしたら良いかなど、自分で調べて契約や作業をできる方向けになります。
回線は3大キャリアそのものを使えるので、安定しています。
料金はプランにもよりますが、docomo・au・Softbank・UQモバイル・Y!モバイルより安く、格安SIMより高いようなイメージです。
まとめ

自分の利用用途にあった通信会社と契約しよう。
通信業界はとても変化の速い業界です。携帯電話として使用するだけではなく、その他動画サービスや音楽サービスと合わせて契約するプランも増えています。自分が何に利用するのか、どの時間帯に使うことが多いのか、どれくらい使うのかなどを考え、自分にあった通信会社を選びましょう。
最近は調べると、動画付きで契約の仕方を教えてくれるものがいくらでも出てきます。もし活用できるならAIに聞くといくらでも教えてくれます。可能な範囲で情報をキャッチし、固定費の削減に努められることをオススメします。読者の皆さんの、一助になれば幸いです。
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